喫煙のベネフィット?
喫煙は百害あって一利無しと言われるが,出生前に母親のタバコの煙に曝露した女性は,乳がんになる確率が低くなりそうだという疫学調査が報告された.相対リスク値が0.49(95%信頼区間が0.24~1.03)で必ずしも有意ではないが,そのメカニズムは以前から仮説としてあった.すなわち,妊娠中の喫煙→女性ホルモンレベルを下げる→胎児の女性ホルモン曝露が減る→乳がんリスクが減る,というものである.とはいっても,妊娠中の喫煙は,娘の乳がんリスクを少し下げるなんてことよりもずっと大きな健康リスクを生むことは言うまでもない.(William C. Strohsnitter et al. Breast Cancer Incidence in Women Prenatally Exposed to Maternal Cigarette Smoke. Epidemiology 16(3): 342-345, 2005.)
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