Feb 28, 2006

カードゲーム"DECIDE"

ロンドンのThe Dana Centerで、カードゲーム"DECIDE"を使ったイベントが2月28日開催される。DECIDEは、6つの新規科学問題(主に生命科学)について、グループで議論しながら、それぞれの政策を決定していくゲーム。問題群は、生物間移植、ナノテクノロジー、肝細胞、遺伝子検査、神経科学、HIV/AIDSと法的責任の6つ。ゲーム・キットもダウンロードできる。「情報カード」には基礎的情報が、「問題カード」には様々な見方がとてもバランスよく書かれている。ゲームの結果はホームページからアップロードして、集計結果に反映される。現在8カ国語に翻訳されており、大欧州のパワーを感じる。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

マーケティングツール

World Magazineのナノテク記事を読んだ(link)。その中に、iPodを例に、「ナノ」は強力なマーケティングツールになりつつあると書かれている。"Nano-Hype"によると、NanoPierce Technologies社は、ナノテクと関係ないのに社名に「ナノ」を入れたそうだ。日本でも先ごろ上場したナノメディア社がまさにそれ。携帯電話向けのコンテンツ配信の会社。11月末に上場して1ヶ月で株価が3倍に上昇した。ちなみにホームページによると、「私達ナノ・メディアの「NANO」は、
"Next Action Nandemo One-stop"の略です」とのこと。後付くさい(笑)。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Jan 06, 2006

こっちで「ナノ追っかけ」

「リスク論のネタ帳」から「ナノ追っかけ」へ変更。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Oct 23, 2005

「ナノ追っかけ」に変更

当面,ナノテクが世の中でどう受けいれられていくかについてのブログに変更.

http://blog.livedoor.jp/p-3478259/

| | Comments (0) | TrackBack (0)

May 16, 2005

「13日の金曜日」と交通事故

キリスト教徒にとって不吉な日とされる13日の金曜日の「不吉さ」を定量的に実証しようとする試みが出てくるのは自然な流れだろう.1993年,ここでもBMJに,13日の金曜日と1週間前の6日の金曜日の英国での交通事故の数を比較した調査が掲載された.交通量は13日の方が少なかったのに,交通事故による入院患者は13日の方が統計的に有意に多かった(65 vs. 45, p<0.05).ただ,これは母数が少なすぎる.2002年,American Journal of Psychiatry誌に,フィンランドを対象に,1971年から1997年の27年間の交通事故死亡統計を解析した結果が報告された.13日の金曜日は他の金曜日に比べて,男性の死者数は増やさないが(1.02,95%信頼区間0.81~1.28),女性の死者数を有意に増やした(1.63,95%信頼区間1.19~2.25).13日の金曜日の女性の死亡の38%が「13日の金曜日効果」によるものとなった.著者らはその理由として女性が迷信に弱い傾向があることを挙げた.この調査結果は大きく報道された.ただし,この研究には,死亡日と事故日は必ずしも一致しないのでは?という指摘がなされている.そして2004年秋,BMC Public Health誌に,ヘルシンキ大学の研究者が反証を出してきた.彼らは上記研究の不備を多数指摘したうえで,1989年から2002年までのフィンランドの道路事故データベースを使って,21回ある13日の金曜日をそれぞれその前後の金曜日と,死者数,負傷者数,関係者数を比較した.その結果,13日の金曜日効果も,男女差もまったく見られなかった.ただし,13日の金曜日を恐れる人々が,外出を控えたり,自家用車じゃなくて公共交通機関を使ったりした可能性は否定できない.

| | Comments (0) | TrackBack (0)

May 15, 2005

「遡及的祈祷」

2001年12月,BMJに奇妙な論文が掲載された.タイトルは「血流感染の患者に対する,遠隔的遡及的祈祷の効果:ランダム化比較試験」.最も奇妙なところは「遡及的」にある.病気の帰結が出てしまっている時点において,患者を2群に分けて,片方の群に割り振られた患者のファーストネーム(!)が祈祷師に渡され,祈祷が行われた.つまり,その時点で彼らの運命は決まっている.ただしもちろん祈祷師には知らされていない.さらに驚くべきことに,「祈祷の効果があった」というのがこの論文の結論であった.死亡率には有意差がなかったが,入院日数(P=0.01)と発熱日数(P=0.04)では有意差があった.この実験が正しいとしたら,何を証明したことになるのだろう?神の存在?また,著者らは「この介入は費用効果的で,おそらく副作用がないので,臨床的に実施することを検討すべき」とまで言っている.でも,結果が出てから介入するとは?この研究でもし全員に祈祷が行われたらどうなっていたのだろうか?歴史が変わったのだろうか?2003年12月,またもやBMJに「遡及的祈祷:途方もない仮説?」という擁護論文が載ってしまった.しかし,2004年12月にBMJに発表された「遡及的祈祷:たくさんの歴史,あまり多くない謎,まったくない科学」によって遡及的祈祷の話に決着が付けられた(たぶん).遡及的祈祷の効果を示したとする論文の不備をひとつひとつ明らかにし,そんなメカニズムを基礎付ける科学もないことを示した.しかし,遠隔的祈祷ならまだしも,遡及的祈祷とは・・・よくもそんなランダム化比較試験を思いついたなあ.宗教的な信念や精神性に統計解析をもちこむっていうのはどうなんだろう?2001年の論文では祈祷の効果(神の存在?)を示すために統計解析を用いたんだけど,逆にパンドラの箱を開いてしまったのではないだろうか.おみくじとか絵馬なんかの効果を厳密に解析することになったら?と想像してみよう.

| | Comments (0) | TrackBack (0)

May 07, 2005

Rashomon effect(羅生門効果)

“Rashomon effect”(羅生門効果)という言葉をときどき見かけて以前から気になっていた.同じ事象を複数の視点から見ると違って見えることを指して使われる.でもどうして羅生門なのかずっと不思議だった.しかし,海外では小説の「羅生門」よりも黒澤明監督の映画「羅生門」の方が有名なのだ.そして,ややこしいことに,映画「羅生門」の原作は芥川龍之介の「藪の中」だ.これで納得.心理学,犯罪学,社会学などでよく使われているが,環境リスクの文脈にだって使えそう.例えば,ラブカナル事件を複数のステークホルダーの視点から語った書籍がある.

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Mar 02, 2005

会議

"2005 Toxicology and Risk Assessment Conference"が、April 25 - 28, 2005にオハイオ州Fairbornで開催。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Feb 21, 2005

伝染病

No Epidemics Seen in Tsunami-Hit Nations -CDC(Yahoo!News)

津波による伝染病の流行は今のところ、小規模なもの以外、見られていないらしい。
ちなみに12月31日の記事は「5百万人に感染症の危険 負傷者30万人とWHO」(Yahoo!ニュース)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Feb 02, 2005

サケ

Lancetの1月29日号より2ページの記事。
□Drinking too much sake in Osaka
不況のもとでクスリや酒に溺れる大阪釜ヶ崎の人たちを、マッカリー記者がレポート。世界第二位の経済大国でこのありさま!という感じで。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

より以前の記事一覧