Jul 19, 2004

テレビ/子供/健康

偶然なのだろうか?同じ日の日本のニュースに、「日本小児神経学会は17日、『テレビ、ビデオなどの視聴は子供の心身の発達に影響を与える可能性があるが、視聴時間と方法、番組内容などについてさらなる科学的検討が必要だ』との提言を発表、だって(Yahoo news)。ちなみに、American Academy of Pediatrics(全米小児科学会)は、「2歳以下の子どもについては、TVの影響についてさらなる研究がなされるまでは、米国小児科学会はTV視聴を勧めない。2歳より大きい子どもについては、良質の映像を1日に1~2時間以内とすることを勧める」と言っている(link)。

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テレビ/子供/健康

ニュージーランドで、およそ1,000人の出生コホートを26歳まで長期にわたって観察。5~15歳時の平日の晩の平均テレビ視聴時間を説明変数、26歳時点の各種健康指標を被説明変数にして回帰分析。相関の強かったものは、肥満度(BMI)(p=0.0013)、心肺機能(p=0.0003)、喫煙(p<0.0001)、血清中コレステロール(p=0.0037)。血圧とは相関なし。この結果を使うと、26歳の人全員の、肥満の17%、血清中の高コレステロールの15%、喫煙の17%、運動不足の15%が平日の晩に平均2時間以上テレビを見ていることに起因していることになる(これを、population-attributable fractionsという)。この研究の重要性は、(この種の研究では初の)前向きコホート研究なので、単なる相関だけでなく、因果関係を推定できる点。Hancox RL, Milne BJ, Poulton R. (2004). Association between child and adolescent television viewing and adult health: a longitudinal birth cohort study. The Lancet. 364: 257-262.

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